最近読んだ中で刺激を受けた本のご紹介です。
この本を読んだ前後で自分の仕事への踏み込み方が大きく変わったと感じていて、そうなった理由とともに紹介します。
潜入ルポ amazon帝国 https://www.amazon.co.jp/dp/409380110X/ref=cm_sw_r_cp_api_glt_i_BE8J7WRQT8D7DM2CCTY0
どんな本?
著者の方が潜入取材を行なって、Amazonの拡大の裏側で起きている、決して手放しには喜べない現実を伝える一冊です。
僕がこの本の中で1番印象に残っているのは最初の章にあるAmazonの物流倉庫内で働く人たちの話。
倉庫内では毎日10キロウォーキング
Amazonの倉庫では広大な敷地の中で保管された商品を、時給で働く人達がピッキングして、注文をさばいている。
今やエブリデイストアといわれるようになったAmazonでは本から始まり、日用品や個人販売のグッズまで、膨大な種類の商品が揃っています。
注文が入るたびに工場内の従業員が商品の森の中から品物をピックアップして、配送に回していきます。
Amazonの配送拠点(フルフィルメントセンターと呼ばれる)はめちゃくちゃ広いことが多く、著者が潜入したセンターも例外ではなく、朝から晩までピックアップを繰り返すと一日で10数キロは歩くことになる
運動不足で健康に問題が出やすい現代人にはよい仕事、、、ではなく、かなり体力が必要な仕事のようです。
徹底した効率化
仕事中にはハンディ端末で指示された品物をピックアップしますが、品物を取り出す時にバーコードを端末で読み取ってチェックする。
このチェックが品物の取り違いを防ぐと同時に、従業員の働きぶりの監視にもなっている。
端末にはピックアップの指示が出ると、ピックするまでの目標時間まで示されていて、目標時間からの遅延率はその人の成績になっている。
成績は日々の朝礼で発表され、数字が悪い場合は改善を求められる。
指示待ち世代の理想の職場?
この辺りを読んでいてはっとしました。
会社で働いていると、若手のメンバーから「それは教わってないんでできません」とか「それは言われてなかったんで、やってませんでした」とか言われることがちょいちょいある。
そんな風に言われると、「言われないとやれないのかぁ」と思う時がある。そんな人達はAmazonの倉庫で働かせてみたい。
そこにはハンディ端末に言われた事しかやらないで良い仕事があり、全てが指示される職場だ。
自分で考えて何かをやるという必要がない。せいぜい、いかに効率よく品物をピックするかの方法くらいだろう。
世界の様々な国でAmazonの倉庫での賃金問題が起きている。
最低賃金以下で働かされることもよくあり(ただ、その地域の周囲の仕事がAmazon以下の賃金しか得られないという問題を抱えている地域もあるのだが)、政府も絡んでの騒動になることもしばしば。
でも、言われた事しかしない労働者に果たして大きな価値が生み出せるだろうか。誰だって給料は高い方がいいが、それを得られるだけの利益を出しているか。
価値を生みだせる人になりたい
そこまで考えてくると自分も果たして、価値や利益を生めてるかとふと考える。
言われた事しかしない若手と実は自分もそんなに大きく変わらないのではないかと思った。
最近のAmazonの倉庫では人が動くのではなく、ついに棚が動いてピックアップされにくるようになっている。
自動化、効率化を徹底してるAmazonならこういった改善が更に進んでいくだろう。
いずれ、人手が要らなくなっていくと言われた事しかできない人は不要になっていく。
自分も価値や利益を生み出すスキルを付けていかないと、Amazonの倉庫でハンディ端末の指示に振り回されてしまうようになるかもと思うと、少しゾッとした。
ここから、自分も価値を生み出す人になれるよう、目の前の仕事に対する向き合い方が変わって行っている。
何ができるようになるべきかはまだ見えきってないが、いろんな経験値を積んで、利益を生み出せる人になっていきたいと思わせてくれた本でした。
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