2021年の現時点での映画のマイベストを決めることにした。大抵こういう場合はベスト3とか5とか10とかにするのが定石でしょうが。自分の中で整理した結果、21本になった。しかもシリーズものをひとつとしてカウントしたり、別々にカウントしたりもしたがこれが自分の中の2021年時点での最強布陣である。
エイリアン
1979年公開のSFゴシックホラー。日曜洋画劇場で放送されたものをビデオに録画して何度も何度も見た。リプリーの声がアンパンマン、ダラスの声がアナベルガトーのバージョン。
この映画についてはまた改めて語りたいと思いますが、圧倒的な緊張感と引き込まれるような没入感が映画全編を貫いていて、これぞ映画体験といえる作品。
公開当時の「宇宙ではあなたの悲鳴は誰も聞こえない」という秀逸なキャッチコピーも相まってこの作品のホラー体験にがっつり引き込まれてしまった。
また、ホラーではありながら、血みどろや暴力的な描写が少なく、ミリステリアスなエイリアンの生態や行動に人智を超えものへの恐れを感じさせることに成功している点が数多あるホラーの中でも頭ひとつふた抜けた評価に繋がっている。
この映画を見て宇宙は怖いな、宇宙飛行士になるのはやめておこうと子供ごころに決意した。
エイリアン2
1986年公開のエイリアンの続編。前作と本作は連続したストーリーであるが、作品としての価値や面白さは全く別物。前作がゴシックホラーだったものが、今回はアクション映画としての最高傑作になっている。この全く別のジャンルで2つの傑作を輩出できた存在のが、エイリアンシリーズをこれだけ息の長い人気作した要因の一つ。
アクション的な面白さもそうだけど、全体に流れるリプリーのストーリーがしっかり軸になっていて、見終わった後の爽快感たらないね。
また、その後の映画でモンスターと戦う兵士のイメージを決定的に作り上げた宇宙海兵隊のディティールも秀逸。現代的なリアルさに未来的なギミックを織り込んだことで、リアリティとカッコ良さを両立している。
自分の中でベストワン候補の一つ。
ターミネーター1、2
エイリアンとは異なり、この映画は2つで一つ扱いにします。この2作は個別に見てももちろん傑作なんだけど、両方見て総合して珠玉の一作になる。
パート1ではターミネーターとの戦いを経て、来たる嵐のような未来と立ち向かう決意を固める主人公。パート2ではその戦いに決着が着く。決してスーパーマンではない主人公がボロボロになりながらも掴み取った未来は必ずしも明るいものである保証はないけれど、希望持って進める未来になった。
CGが映画に導入され始めた時期の作品で、この映画とジュラシックパークの成功がCGの可能性を大きく切り拓いたという意味でもとても重要な意義のある作品。
バック・トゥ・ザ・フューチャー1、2、3
こちらも3作品で一つに扱ってます。
この映画は老若男女誰もが楽しめる明るい作品。特に第1作がタイムトラベルを絡めたストーリーとしてはこれ以上ないくらいの面白さ。
個性的な登場人物たちのコメディタッチを守りつつも、でも手に汗握るハラハラドキドキもある誰にでもオススメできる稀有な作品。
007 カジノロワイヤル
007の作品はこれまでいくつか見てきたが、そこまでハマるものはなかった。しかし、この作品で一気にファンになってしまった。実を言うとこの後のシリーズで正直このカジノロワイヤルを超えるものはまだない。
敵との戦いのメインは銃撃戦や格闘ではなく、ポーカーっていうオシャレさ。でもそこに絡めてちゃんとアクションが配置されてるので、退屈さは全くない。
加えて、単純な善玉vs悪玉の構図ではなく、善玉側も悪玉側も複雑な関係性の中で動いていくので、仲間割れも絡んで話が進む。この辺りがスパイものとして面白い。
オシャレなリゾート地やカジノも出てきて旅行気分も味わえるのも華を添えてて○。
そして、ジェームズ・ボンドが心から愛した女性ヴェスパー・リンドというキャラクターが007シリーズの中で本作が深みを与えている。
ヴェスパーに対する感情がボンドに人間味を垣間見せることになり、そしてヴェスパーの存在がボンドがこの後のシリーズで追いかけ続ける敵組織の強大さを示す形となっている。
スパイアクション系はもともとそんなに見てなかったが、この一作で一気に好きなジャンルのひとつになった。
今日はここまで。続きはまたの機会に。
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