5/1から『プラダを着た悪魔2』が公開された。その前作である『プラダを着た悪魔』を改めて見直した。
この映画は自分の好きな仕事頑張る系の作品で、前に見た時も楽しく観れていた好きな作品の一つ。
あらすじ
主人公はジャーナリストを目指す愛称アンディことアンドレア・サックス(アン・ハサウェイ)。彼女は有名ファッション雑誌「ランウェイ」のカリスマ編集長ミランダ・プリーストリー(メリル・ストリープ)のアシスタントの職に就く。
ミランダは業界でも大物中の大物で、編集部内でも恐れられる存在。それもそのはずで、彼女の仕事に対する要求レベルはエベレスト級に高く、アシスタントは次々と辞めていたのだった。
第一アシスタントのエミリー(エミリー・ブラント)から厳しい指導を受けながらも、ミランダの投げかけてくる無理難題に応えていくなか、次第に能力を発揮していくアンディ。
ミランダの信頼を勝ち得たアンディは本来第一アシスタントのエミリーが行くはずだったパリのファッションウィークへの同行に自分が選ばれる。
エミリーがパリへの同行を夢見ていたのを知っていたアンディは悩む。しかし、自分もいずれは行きたいと思っていたチャンスをフイにはしたくない。
エミリーがたまたま交通事故に遭ったことも手伝い、パリ行きを決めるアンディ。
パリでアンディはナイジェルが新たなポストに就くことと、ミランダがアメリカ版ランウェイの編集長の座を追われ、代わってイタリア版の編集長を務めていたジャクリーンがミランダの後任となる人事情報を知る。
アンディはこの事実をミランダに伝えようと奔走するが、ついにミランダに伝えられないまま。
パーティの席でミランダはナイジェルが就くはずだったポストにジャクリーンが就任すると発表する。社長のアーヴ含め内々で交渉し、自分の編集長の座を守ったミランダ。
ナイジェルへの仕打ちを見て反発するアンディはミランダの元を去る。ランウェイでの仕事を捨て、アンディはジャーナリストとしての道を再出発する。
ミランダとアンディ/対照的な2人の選択
もともとファッションに興味のなかったアンディ。そのファッション業界で大きな存在感をもつミランダ。お互いに立場や考え方が大きく違う2人。
ミランダはそもそもなぜアンディをアシスタントとして採用したのか。今までのアシスタントはファッションやランウェイへの憧れが強かったが失望ばかりだったため、それとは違うタイプを採用したと語る。
仕事に全てを打ち込むミランダは夫との良好な関係を維持できなかった。離婚の話が立ち上がり、苦悩する姿をアンディに見せたミランダだが、おそらくこれまでの彼女ならそんな姿を誰にも見せなかっただろう。
自分を変えてランウェイの中で結果を出せたアンディに少なからずリスペクトを感じたのではないか。
自分らしく生きることや何かを得るためには時に代償を払う必要がある。誰もが羨む場所と信じるミランダはそのためには長年の仕事仲間(ナイジェル)のチャンスを潰すこともいとわない。仕事の成功のためにはまさに悪魔になれるのがミランダ。
その姿勢に反発するアンディ。しかし、ミランダはアンディに「あなたも同じことをした」と語る。パリ行きを夢見ていたエミリーのチャンスを奪って自分がパリに来た事実を突きつけられたアンディは、はっとする。でもこれは自分の望んだ在り方ではない。
アンディはミランダの元を離れ、ジャーナリストとしての仕事に就く。
アンディが自分の元からいなくなったことに本心から意外な表情を見せるミランダ。彼女にとって、仕事での成功は誰もが求めることで、成功への階段を登りつつあったアンディがそのチャンスを自ら捨てたことは理解の範囲外の行動だった。
仕事で大きな成功を収める人は、普通の人が捨てられないものを捨てて悪魔的になれたからこそ成功できた人が多いのかもしれない。
アンディは有能な人物なので、あとはこの悪魔になる決断ができれば、ミランダのような成功を収められたのかもしれない。
悪魔になったミランダと悪魔になることを選ばなかったアンディ。2人の決断はどちらも正しく、どちらも何かを失っている。
でもラストの2人は自分の選択を肯定しつつ、かつ相手の選択も肯定していた。
アンディは新聞社の面接を受けたが、面接官からランウェイでの働きぶりを照会したことを告げれる。ミランダは「彼女にはとんでもなく失望させられたが、もし(新聞社が)採用しなければ大バカだ」と伝えた。
アンディは通りかかったランウェイのオフィスの前で、ミランダを見かけると笑顔で手を振る。ミランダはほぼ無反応のまま車に乗り込むが、車中でうっすら笑みをこぼす。
この終わり方もなんとも好きな作品。

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